おにぎり本丸ちくわぶ本舗

今日のおいのり血反吐付き

前に進みたいの巻

【もらったものと私】

今回は、"別れた相手からの贈り物"がテーマです。
例えば、付き合う前に突然贈られたシャーペン。
ずっと愛用していて、受験時にはお守りのように持ち込んで使用したりと、お気に入りです。

でもここで思うんです、別れた相手からもらったモノって使いづらくなっちゃいません?
今はない相手からの気持ちがこもったものって思っちゃうと、何となく怖くて目をそらしがちなんですよね。
少なくとも私はそうでした。

受験が全て終わった今現在はスマホに夢中で、そもそも紙に書くこと自体から疎遠になっているので、そのシャーペンを手に取ることもほとんどないです。
しかし大学生活が始まればノートを取りますし、事前にしておきたい勉強もあります。

彼のやり方に怖気がさして別れました。
今では考えるだけで心が真っ黒になります。
シャーペンを使えば、彼のことを否応でも思い出すだろうな、と思います。

元々全く使っていないなら、もらった時の袋からラッピングまで癖で全部取ってあるので、贈与当時の状態にして押し入れか引き出しで死蔵にできます。

ですが、実際は愛用しちゃってるので、なかなか他に気に入るペンを探そうとしても、そのペンから離れたくないのでした。



【どうしてそのシャーペンを処分しないのか】


処分しない理由は、ものに罪がないからです。

例えば、もし一丁のライフルが誰か、何かの命を奪ったとしても、それはライフルが悪いのではなく、そのライフルをそう使った人が悪いです。
たとえライフルの存在理由が生物の殺害だとしてもです。
使うかどうかは人次第です。

つまり、ものに罪はないです。
どんなに私にショックを与えた人の気持ちがこもったシャーペンでも、その責任はシャーペンにはないです。
当然のことですけど。

使う時の抵抗など、使う側だけの問題です。
もちろん捨てたりなど処分されるいわれもないです。
シャーペンは文字を書くために生まれるし、末長く使われるために贈られてきました。
所有する限りはまた使ってあげたいと思いながらも、今は、まだ……。
 

【今日のまとめ】

今日書きたいことは、受け入れによる振り切りです。
シャーペンは物体としちゃただの筆記具です。
が、私にとっては沢山の苦楽をリアル共にした仲間ですし、私はもらったものに名前をつけるようにしているので、さらに思い入れも深まります。

ここまで贈られたシャーペンを題材に話してきましたが、相手からもらったのは、それだけじゃないです。
相手の好きなあれこれに影響されて、今まであまり気にしていなかったことにこだわり始めました。

実は件のシャーペンは、PILOTのグランセという、普段使いよりちょっとお高いものです。
相手は文房具が大好きなので、こだわって選んでくれたようでした。
実際に使われたカタログも、一緒にもらいました(布教)。

それを読んだり、彼の筆箱の中の文房具の話を聞いたり、一緒にお店を見て回るうち、私も文房具を好きになり、こだわるようになりました。

カタログなんかはもらったそばから隅々まで読んでしまい、その日の夜には掲載された文房具のほとんどの名前と特徴を答えられました。
他にもゲームなど、影響されたものがいくつかあります。

ところが、どんなに影響されたこと自体に対して嫌な気持ちを持っても、影響自体は既に私の一部になりきってしまい、切り離すことは今さらできません。
本屋に行くと、まず文房具コーナーに行く癖もついてしまいました。

付き合った相手から受けた影響は、別れたことで否定されるべきじゃない。

心の中ではわかっていることです。
それは、相手と別れたのは、別れたという文字通りの事実、それだけで完結されるべき。

影響も身の内のひとつになったのであれば、ただ私の一部として、そのまま大切に育てていくべきだということ。
シャーペンも、いずれは抵抗を断ち切って、使ってあげるべきだということです。

今日のBGMは、森永真由美の『Glitter』。

「もう一度確かめて 本当に欲しかった 輝きを」
「眠らない町の眩しさに 目を奪われた僕らの本能」

このフレーズを傷心の胸に抱えて、前に進みます。
読んでくださってありがとうございました。
また訪れたってください。
 

【追伸@4.3】

大学生活が始まる当日になりました。
ついに抵抗がなくなり、お気に入りの二本入れ筆箱に入れるリーサルウェポンとして、活躍してもらっています。

私は第一志望校に進学することができました。
彼も、国公立大学に進学するようです。

少しは、前に進めたでしょうか。